BLOG ブログ
2021年8月27日~29日に競技が実施され銅メダルを獲得されたパラリンピック柔道男子監督の遠藤義安様(以下遠藤さん)に特別講座を実施していただくことができました。
(パラリンピック柔道は視覚障害者柔道で、お互いに組んだ状態で試合を行う競技)
当日はブライトまつもと、エコミットあづみ野の2事業所でそれぞれ1時間講座と利用者からの質問に答えてくださいました。当日の遠藤さんのお話をご紹介いたします。
・遠藤さんと視覚障害者柔道との出会い
中学より柔道を始め、高校、大学卒業後は指導者として活躍をされていました。そうして指導を続ける中で、地域の武道館で視覚障害者柔道の選手と出会ったことをきっかけに、視覚障害者柔道を知ったそうです。縁もあり、地元の視覚障害者柔道の代表チームの合宿をサポートするようになり、そこからコーチとして選手とかかわるようなった。また、その中でコーチとして教えることの楽しさを知ったそうです。そうした経験を経て2008年のパラリンピック北京大会後から日本代表の監督に就任されました。
・監督として印象深いエピソード
2012年ロンドン大会で、オリンピック男子柔道が金メダルを取ることができず、相当なプレッシャーの中でパラリンピックに入りました。そんな中でも、100キロ超級で金メダルを取ることができたことが何より喜ばしいことでした。その際に礼を重んじることを意識し、選手が畳を降りるまで相手を敬う気持ちで喜び過ぎないよう、マナーにも配慮できたことが今でも印象深く残っています。
・選手とのコミュニケーション
視覚障害のある方が競技をされているので、柔道の指導では教えるときは手で動作を触ってもらい感じてもらう。また、合宿などのホテルでも入り口から部屋の中まで案内しながら触ってもらい教えているとのこと。特に今回は新型コロナウイルスのため、選手皆さんが生活するスペースの消毒なども含め念入りに実施されたそうです。
また、選手に伝達をするときも基本ご自身で直接伝える。できないときはコーチを通じてしっかり伝えギクシャクしないようにコミュニケーションを大切にされているとのことでした。
・柔道と他のスポーツとの違い
柔道はまず受け身を徹底的に覚える。これは負け方の練習。これができるまで技などは覚えない。また、相手に技をかけた後も引き手を持ち上げてけがをさせないようにする。柔道は相手を敬う競技。礼儀含め大切にされているそうです。
その他にも、選手村での過ごし方や人付き合いで大切にしていることなどについてお話いただきました。利用者からも多数質問もありましたが、気さくにお答えくださいました。
最後は、利用者と記念撮影まで快くお受けくださりました。利用者も当日を非常に楽しみにされておりとても貴重な経験ができました。遠藤さんのお話やお人柄から多くの学びと元気をいただきました。